9月24 日に富士山静岡空港-上海浦東空港線が復便した。県上海事務所では、静岡県内か らの出張予定者の問い合わせが増えつつある。数年ぶり、数十年ぶりに中国を訪問した出張 者は、劇的な環境変化で戸惑ったとの声も多いため、その声を紹介したい。
出張者が困ったという声が最も多いのが、現地での支払いだ。中国の生活者は、アリペイ (支付宝)、WeChat ペイ(微信支付)という2大決済アプリを中国の銀行口座と紐づけ、レス トランの支払、高速鉄道の予約など、生活のあらゆる場面で使用しており、日常生活で現金 に触れる機会はまずない。クレジットカードは外国人利用者の多い一部のホテル・デパート で利用できるが一般的でなく、現金はタクシーや個人商店ではお釣りを持ち合わせていなか ったり、こうした電子マネーの普及で、空港やホテルで営業する両替所も減っている。
現在、アリペイが外国人渡航者向けにクレジットカードと紐づける「ツアーカード」とい うサービスを提供している。パスポート情報等の登録が必要だが、駐在員やガイドが帯同し ない出張者は、こうしたサービスを利用すると円滑な出張に寄与するかもしれない。