コロナ禍で落ち込んだ中国からの旅行客が回復基調にある中、大きなトレンドの変化は「個人旅行の増加」だ。
こうした個人旅行の情報収集のため、中国で最も注目されているSNSが小紅書(RED)である。日本でも「Yahoo!やGoogleで検索してブログや公式サイトの情報を得る」ことから、「Instagram で検索して画像や口コミの情報を得る」ことに旅前の情報収集のスタイルが変化しつつあるように、中国でも小紅書が検索プラットフォームとして存在感を高めている。たとえば「大室山」と検索すると、多くの利用者が「東伊豆一日游」など自身の経験をまとめた情報を投稿し、この「映える風景」を追体験しようと「人が人を呼ぶ動き」が生じている。
上海事務所でも、昨年3月から小紅書での情報発信を開始し、フォロワー数が1万人を超えるなど健闘している。お近くの観光地や、中国人観光客で賑わう地域が小紅書でどのように紹介されているかを調べてみると、中国人が期待する「映える風景」が視覚的にイメージでき、インバウンド誘客に向けた商品造成の参考になるだろう。
【参考:小紅書の自治体アカウント(当所調査・2025年5 月末時点)】
鳥取県4.1 万人、日本政府観光局(JNTO)2.3 万人、長野県1.5 万人、静岡県1.1 万人、京都市1.0 万人、福岡県6.2 千人、佐賀県6.1 千人、沖縄県4.6 千人、岐阜県3.2 千人ほか