日本富士山協会は、「富士山・泰山友好山協定」に基づく交流の一環として、7年ぶり5回目となる訪問団を山東省・泰安市に派遣した。
泰安市にそびえる泰山(標高1,545m)は中国の聖山と呼ばれ、秦の始皇帝や前漢の武帝が全土統一後、山頂で天に対して祈る「封禅(ほうぜん)」が行われた山である。中国では死後に魂がこの山に帰ると信じられ、その景観は中国で最も美しい景勝地の一つとされる。
国慶節期間中(10/1~7)には40 万人が訪れ、10 億円以上の入場料収入を得たこの山は、ロープウェーでの山頂訪問も可能だが、歴代の皇帝と同じ経験をしようと、訪問者の8割以上が4~5時間かけて登山に挑むという。
訪問団は現地視察を通じて受入施設の整備など、泰安市の観光施策を学ぶとともに、両山の更なる交流強化について協議書を締結し、更なる交流促進について合意した。