7月17~20 日、上海市で「2026 世界人工知能大会」が開催された。約1,100 社が3,000 点以上を出展する世界最大級の展示会は、60 台ものロボットが案内役を担うなど、まさに中国における技術の社会実装を印象付ける大会となった。
特に注目を集めていたのは、中国を代表するIT企業で、決済システム「アリペイ」でも有名な「アント・グループ」だ。同グループは、会場にスマート薬局の模擬店を設営。来場者がランダムに発注した医薬品を、異なる3台のロボットが協力して選定・梱包する様子を披露した。この技術は、すでに国内のモデル薬局で実用が始まっているという。
その他にも、椅子の組み立て、荷運び、卓球、ダンスなど、各企業の製品が得意分野のパフォーマンスを行っていた。すでに現地では、シンプルな作業・動作は問題なく代替が可能で、各社は躯体の発熱などトラブルを回避して24 時間稼働できるか、コスト面で折り合うかといった企業・家庭での実装に向けた課題解消へと移りつつある。
出展者は、歯車・ベアリングなどハードを提供する企業、頭脳にあたるAIモデルや機能向上に必要なシミュレーション環境などのソフトを提供する企業など幅広い。すでに世界の潮流は、「指示事項を早く正確に行うロボティクス(ロボット)」から、「未知の状況や他の人間・機器と相互に作用して答えを出すフィジカルAI」へと転換している。中国が主要プレイヤーとして急速に市場が拡大する人工知能の世界。数年後には、世界の自動車見本市(モーターショー)に匹敵する規模の展示会が各地で開催されているだろう。
