4月23 日、上海市で「2025 上海モーターショー」が開幕した。過去最大規模の今回は、26の国・地域から自動車メーカーやサプライヤーなど約1,000 社が参加し、「イノベーションで共に未来を勝ち取る」のテーマにふさわしい見ごたえのある展示会となっている。
現地で注目を集めているのは、電気自動車(EV)バッテリーの技術革新だ。中国は国策としてEVの普及を進めているが、充電に30 分以上を要するのが弱みで、ガソリン車並みの充電時間「油電同速」を目指し開発競争が進んでいる。今回、中国EV最大手の「BYD」が5分間の充電で400 ㎞を走行できる商品を発表し、油電同速が一気に現実味を帯びてきた。
日系各社は「トヨタ」が上海に「レクサス」のEV工場の新設を発表、「ホンダ」は中国版の生成AI「ディープシーク」を搭載したEVを販売するなど中国市場で巻き返しを図るが、現地メーカーは「空飛ぶ車(1人乗りドローン)」の市場投入に向けた技術開発や法整備など新たなステージでの主導権争いが本格化しつつあり、中国現地では、陸から低空への産業転換に向けた動きが加速している。