事務所だより

駐在員トピックス

中国の「日本旅行企画担当者」を対象に「静岡県の魅力発見ツアー」を開催(2024年2月号)

中国駐在員事務所は、1月28 日から2月2日までの6日間、中国の旅行社11 社を静岡県に招へいし、県内の観光資源を紹介する「静岡県の魅力発 見ツアー」を開催した。

この事業の目的は、上海-静岡便の搭乗率向上に向けた「富士山静岡空港を発着地とする県内周遊型ツアー」の提案で、日本に送客実績のある上海市(5社)、杭州市(2社)、西安市(2社)、成都市(2社)の企画担当者が参加した。

各社がプロの視点から県内を視察する中、特に評価が高かったのは日本平・大室山・小室山など富士山を望む各施設のほか、タカアシガニとの記念撮影、カピパラの入浴、富士スピ ードウェイホテルなど「日本の他地域と競合せず、SNS映えする素材」であった。 また、清水港から駿河湾フェリーで土肥に入り、 御殿場を経由して富士宮へと向かう行程については、「刻一刻と変化する富士山を存分に楽しめて、 何度も日本を訪れるリピーターに高い訴求力があ る」との評価を受けた。

反面、演目鑑賞の折に提供した弁当は冷え切っており、多くの参加者が2、3口で箸を止めた。 その理由は「サンドイッチが冷たくても問題ないが、冷えて固くなったご飯や、油の固まったハンバーグなど、本来温かいはずのメニューが冷えていると美味しくない」と感じるためだ。 このほか抹茶体験では、本来の作法に沿って和菓子を食べた後に抹茶を提供したが、「和菓子と抹茶を一緒に撮影したいので、同時に提供できないか?」と相談を受けるなど、旅行社が企画段階からSNS映えを意識した調整を行っていることや、夜のイルミネーションでは、「中国は日本以上に大規模なLEDショーが一般化しており、素朴な風景にこそ、日本らしさを感じる」との意見が出るなど、中国の経済発展に伴って、日本に求める観光需要も変化しつつあることが伺えた。

2月1日には、静岡市内で県内22 事業者との商談会を開催した。中国側の参加者からは、「県内事業者と繋がり静岡 ツアーのイメージが具体化できた」との声や、「今月末から静岡便の座席を定期的に買い取ることとしたので、帰国後すぐに商品を造成する」と笑顔で話す声も聞かれ、中国からの旅行客数の更なる回復に向けて、手ごたえを感じる6日間であった。

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