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中国国家旅遊局、団体旅行添乗員向け手引きと事前説明規則を発表

国内・国外旅行者数の増加に伴い、一部旅行者の旅行先でのマナーの悪さが指摘されているが、中国国家旅遊局は4月24日に、添乗員向けの旅行時の行動指南書と旅行社に対する旅行者への事前説明規則を相次いで公布した。

添乗員向けの行動指南書は公布の背景として、中国内だけでなく海外メディアでも取り上げられた「不文明(公衆道徳に欠けた)」な行動が国家のイメージを損なうとし、団体旅行を企画・販売する旅行社に対して添乗員が主導し、ツアー客全体のマナー向上を図るべきであるとしている。 

指南書はガイドと添乗員に求められる資質、旅行者がしてはいけない行動、そのような行動が発生した場合如何に対応すべきといった内容に言及しており、公共の場所での禁煙、現地の法律・習慣の遵守、環境への配慮などが留意事項として取り上げられている。

また、旅行社に対する事前説明規則であるが、旅行社の多岐に渡る業務の一部分に対し特にこのような規則を提起したのは国家旅遊局として初めてのことであり、マナーのある旅行の実現のため、旅行社の業務の細分化を促し、出発前に旅行者に対して告知を行うことで旅行中の事故を回避し、旅行後のトラブル発生を減少させるとしている。
旅行先での目に余る行動が発生する要因は、旅行者個人の資質に起因するケース、旅行地の風俗習慣に対する無理解など複雑であるが、旅行前の周知、旅行期間中は添乗員とガイドが率先して良き手本、指導者となってツアー参加者、引いては国民全体のマナーを向上させるという今回の施策の目標が達成され、日本でも散見される中国人旅行者に対する誤解、偏見が減少することを期待する。

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